「絶対参照って何?」「どのように使えばいいの?」といった疑問を解消します。少し抵抗がある方も安心してください。
セルの参照先を固定したいのであれば、頭に「$(ドルマーク)」を付けるだけ!そしてショートカット「F4」で簡単に設定できます。
実戦形式で分かりやすく説明していきます。この記事を読めば、絶対参照マスターになれるでしょう!
目次
絶対参照の基礎知識
絶対参照に関する基礎知識を、簡単に説明しておきます。
- A1セルを固定して参照する場合は、「$A$1」と入力します。
- 1行目を固定して参照する場合は、「A$1」と入力します。
- A列を固定して参照する場合は、「$A1」と入力します。
「$(ドルマーク)」を頭につけると、何の意味があるのか理解しておきましょう。
実践形式で絶対参照を解説!
実践問題の説明
各商品における、個数毎(1個、2個、3個)の合計金額を算出してみましょう。
送料は商品をいくつ購入しても、必ず50円が足されることにします。
①商品Aを1個購入する場合の合計金額を計算する
C5セルに「=B1+B5*C4」と入力すれば、商品Aを1個購入する場合の合計金額を求めることができます。
単価100円のものを1個買うと100円です。送料50円を足すので、合計金額は「150円」になります。
②商品BとCの金額も計算してみる
C5セルをコピーして、C6セルとC7セルに貼り付けてみました。すると商品BとCの合計金額がおかしなことになります。
商品Bと商品Cを1個購入する場合は、以下の金額になるはずですね。
- 商品B:250円(50円+200円×1個)
- 商品C:350円(50円+300円×1個)
商品Bを1個購入する場合の金額を計算するセル(C6セル)には、「=B2+B6*C5」と入力されています。
- 送料:B1セルを参照していたのに、B2セルを参照している。
- 個数:C4セルを参照していたのに、C5セルを参照している。
③送料と個数を参照するセルを固定する(リトライ)
先ほどの失敗を生かして、C5セルに「=$B$1+B5*C$4」と入力してみます。
- 送料:$B$1と入力する。
- 絶対にB1セルを参照させるために、Bの前に”$”を、1の前に”$”を付けます。
- 個数:C$4と入力する。
- 絶対に4行目を参照させるために、4の前に”$”を付けます。
④商品BとCの合計金額を計算(リトライ)
C5セルをコピーして、C6セルとC7セルに貼り付けました。
商品Bと商品Cを1個購入する場合の金額は、正しく計算されていますね。
商品Bを1個購入する場合の金額を計算するセル(C6セル)を見てみると、「=$B$1+B6*C$4」と入力されています。
- 送料:$を付けていたおかげで、しっかりB1セルを参照している。
- 個数:$を付けていたおかげで、しっかりC4セルを参照している。
⑤各商品を2個、3個購入した場合の合計金額を計算してみる
C5~C7セルをコピーして、D列とE列に貼り付けます。すると、商品BとCの合計金額がおかしなことになりました。
例えば商品Aを2個・3個購入する場合は、以下の金額になるはずです。
- 2個:250円(50円+100円×2個)
- 3個:350円(50円+100円×3個)
商品Aを2個購入する場合の金額を計算するセル(D5セル)には、「=$B$1+C5*C$4」と入力されています。
単価はB5セルを参照してほしいのに、C5セルを参照しています。
⑥単価を参照するセルを固定する(3度目の正直です!)
先ほどの失敗を生かして、C5セルに「=$B$1+$B5*C$4」と入力します。
- 単価:$B5と入力する。
- 絶対にB列を参照させるために、Bの前に”$”を付けます。
- $B$5とする(5の前にも”$”を付ける)と、商品Bや商品Cの単価が、商品Aの単価を参照してしまうのでNGです。
⑦完璧になりました!
C5セルをコピーして、全体に貼り付けてみます。これで全て正しく計算されるようになりました。
ショートカットを覚えよう
絶対参照させる時に「$(ドルマーク)」をキーボードで入力するのは面倒です。
例えば、C5セル計算式の「B1」という部分にカーソルをあわせて、キーボードの F4 を何回も押すと、以下のように変化していきます。
- F4 を1回押す
- 「$B$1」へ変化し、行も列も固定します。
- F4 を2回押す
- 「B$1」へ変化し、行を固定します。
- F4 を3回押す
- 「$B1」へ変化し、列を固定します。
- F4 を4回押す
- 元の状態「B1」に戻ります。
まとめ:絶対参照を知ればエクセル作業が早くなる
エク先輩
セル子
F4キーを使えば、$を手入力しないでOK!!
この2つだけ覚えときますね。
▼Excel作業を高速化したい方は必見▼