投資状況を整理しては「個別株投資をやめるべき」と感じている平凡投資家ぶるたろうです。
個別株にも魅力があり、なかなかETF一本に絞りきれません。
しかし謎の魅力に取り憑かれていて、肝心な成績が悪いと元も子もありません。
ついては今回、バッサリ個別株を整理していくことにしました。
目次
個別株投資のメリット・デメリットを考える
私が個別株を持っていて思ったことは以下の通り。
- 平均以上の値上がり・高配当を狙える
- 3,6,9,12月以外も配当金が出る(多くのETFは3,6,9,12月)
- 保有していても手数料がかからない
- 自由度が高い
- 銘柄分析系の記事を書ける(ブロガー向け)
- 銘柄分析・ニュースを追うのが面倒
- リバランスが面倒
- 1社の業績に直接影響を受ける
- 長期保有するためには信じる心が必要
個別株投資するメリットは「平均以上の値上がり・高配当を狙える」に尽き、他はオマケに過ぎません。
というわけで、市場平均であるETFと個別株のリターンを比較してみました。
※比較期間:私が米国株投資をはじめた頃から
VT (全世界株式ETF)と個別株を比較
リターン順:
PG>VT>ABBV>JNJ>CSCO>BTI>MO>XOM
VT(全世界株式ETF)に勝利したのはPGだけでした。BTI・MO・XOMなんて赤字です。

VYM (米国高配当株式ETF)と個別株を比較
リターン順:
PG>VYM=ABBV>JNJ>CSCO>BTI>MO>XOM
VYM(全米高配当株式ETF)に勝利したのは、またまたPGだけという悲しい結果です。

ETFより魅力的ではない個別株を売却
ぶるたろう
米国株投資を始めて4年。気付くのが遅いですよね。
- 楽しいから
- サテライト投資の位置付けだから
- 経済活動に敏感になって仕事に活かせるから
ということを自分自身に言い聞かせ、何となく個別株投資を続けていたんだと思います。
もう心を鬼にするしかないですね。全ては長期投資を成功させるため!
ETF保有の魅力>個別株保有の魅力という関係になる個別株は、ポートフォリオから除外していくことを決意しました。
VYMをベンチマークにして個別株保有判断
「魅力」という言葉は抽象度が高すぎるので、ベンチマークが欲しいところ。
ベンチマークと比較して優劣をつけ、個別株の投資・保有判断していきます。
今回、ベンチマークとして選定したのがVYM (米国高配当株式ETF)。理由は個別株と横並びの関係だからです。
戦略分類 | 割合 | 構成銘柄 |
インデックス戦略 | 40% | VT、VTI |
リターン補完戦略 | 40% | VYM、個別株 |
債券マイルド戦略 | 20% | BND |
私のポートフォリオにおいて、リターン補完戦略内での銘柄選定ということになります。
VYMではなく個別株にする意義
私が保有している個別株は、以下の通り、既にVYMに含まれています。
個別株銘柄 | VYMに占める割合 | VYM内の割合順位 |
JNJ (ジョンソン&ジョンソン) | 3.4% | 2位 |
ABBV (アッヴィ) | 1.5% | 16位 |
PG (P&G) | 2.4% | 4位 |
MO (アルトリア・グループ) | 0.7% | 41位 |
BTI (ブリティッシュ・アメリカン・タバコ) | 0.0% | – |
XOM (エクソンモービル) | 1.8% | 7位 |
CSCO (シスコシステムズ) | 1.7% | 10位 |
合計 | 11.5% | – |
7銘柄中6銘柄がVYMに含まれており、占める割合は10%超でした。ETFを買えば、間接的に個別株を買っていることになります。
でも個別株を買っているのは、VYMという平均を上回りたいから。
VYMの中でも好成績な株を買っておけば高リターンが望めます。逆に、もし平均を下回りそうならVYMに投資すべき。
VYM(ベンチマーク)と比較する要素
どんな強みがあれば、VYMではなく個別株を選考したいか?思いつく要素を列挙してみます。
- 高配当
- 高増配
- 高リターン
- 高ディフェンシブ
その中でVYMと比較すべき要素を絞り込んでいきたいと思います。
①高配当
元々VYMは高配当目的で投資していますので、「①高配当」はVYMと比較する上で必須です。
「VTがポートフォリオの大半を占めると、トータル配当利回りが小さくなるのがネック」という理由で、VYM比率を高めた背景もあります。
配当利回りを単純比較しようと思っていたのですが、利回りだけで優劣をつけるのは危険。
- 株価100ドル、配当金は5ドルだった
→利回り5% - 株価が50ドルまで暴落したが、配当金は5ドル
→利回り10%
株価が下がれば配当利回りが上がるので、リターンが良くなくて高利回りになっている銘柄は避けたいです。
②高増配
増配株を長期保有すると、配当の恩恵を受けることができます。
- 現在 :1株配当1ドル
- 1年後:配当1.1ドルになった(増配率10%)
- 2年後:配当1.21ドルになった(増配率10%)
増配年数、増配率の高さ、増配率が下降トレンドではないか着目していきたいです。
③高リターン
リターンだけを求めるのであれば、そもそもVYMを買付しません。ハイテクETFやレバレッジETFを買えば良いわけで。
なので高リターンであることは比較基準から外すことにしました。
④高ディフェンシブ
配当長期投資においてマーケットから撤退しないのは大事なこと。VYMより下落率が低ければ、精神的な安定に繋がります。
ただしポートフォリオ全体の下落幅を抑えるだけなら現金を持てば良いです。
高ディフェンシブで「①高配当」「②高増配」を期待できる銘柄なら投資価値があると判断します。
まとめ:楽々生活式!個別株保有基準
これまで書いてきたことをまとめます。
下記3つの基準のうち2項目を満たせば、個別株を投資対象とする
※VYMのデータを取得可能な2007年から比較する。複数回の金融危機も含まれている期間であり、有用性は高いと判断。
- 高配当
- 該当期間において、VYMより利回りが高い
- 高増配
- VYMより増配率が高い
- VYMより増配年数が長い
- 高ディフェンシブ
- リーマンショック・コロナショック時に、VYMより下落率が低い
今回定めた基準は、あくまでも過去データに基づく比較であり、将来どうなるか分かりません。
- 突然、株価がグッと下がる…
- 突然、配当を出さなくなる…
それでも長期保有を誓った銘柄なので、狼狽売りしないで済むメンタルが必要です。
今回の基準は少し厳しめに設定しているのは、可能な限り、厳選すべきと考えるからです。
長期投資家の私としては、長く保有できる銘柄を選定する必要があります。すぐに自信を失ってはダメです。
ぶるたろう
以上、今後の投資方針・決意表明でした。
次回以降、保有銘柄とVYMを比較していき、ポートフォリオ整理していきます。
実際に比較してみました。投資対象としたのは、JNJ・ABBV・MO・XOMになりました。




投資対象外になったのはPG・BTI・CSCOでした。名残惜しいですが、ルール通りに分別したものなので仕方ありません。


