株式投資は資産形成のためであり、趣味でやっている訳ではありません。
…と言いながら、個別株投資は惹きつけられる何かがあり、ついつい手を出してしまいます。
しかし、そんな個別株の魅惑を断ち切れるように、個別株保有基準を考えました。
その基準と照らし合わせながら、私が保有している個別株を保有し続けるか?それともETFにスイッチングするか?判断していくのです。
- 保有中のPG (プロクター&ギャンブル)を継続して投資対象にすべきか?
- それともVYM (米国高配当株式ETF)に切り替えるべきか?
目次
楽々生活式!個別株保有基準のおさらい
VYMに勝る個別株を見つけるために、3つの基準を定めました。
シーゲル風の考え方を持っている私は、以下の通り、ディフェンシブな高配当株を保有したいと考えています。
下記3つの基準のうち2つを満たせば、個別株を投資対象とする
※VYMのデータを取得可能な2007年から比較する。複数回の金融危機も含まれている期間であり、有用性は高いと判断。
- 高配当
- 該当期間において、VYMより利回りが高い
- 高増配
- VYMより増配率が高い
- VYMより増配年数が長い
- 高ディフェンシブ
- リーマンショック・コロナショック時に、VYMより下落率が低い

では早速、PGが3つの基準のうち、いくつ満たすか調べていきます。
個別株保有基準①PGはVYMより高配当?
VYMとPGにおける、2007年からの配当利回り推移を見てみます。
年 | VYM | PG | VYM−PG |
2007 | 2.7% | 1.9% | 0.8% |
2008 | 4.3% | 2.5% | 1.8% |
2009 | 3.1% | 2.8% | 0.2% |
2010 | 2.6% | 2.9% | -0.3% |
2011 | 2.9% | 3.1% | -0.2% |
2012 | 3.2% | 3.3% | 0.0% |
2013 | 2.8% | 2.9% | -0.1% |
2014 | 2.8% | 2.8% | 0.0% |
2015 | 3.2% | 3.3% | -0.1% |
2016 | 2.9% | 3.2% | -0.3% |
2017 | 2.8% | 3.0% | -0.2% |
2018 | 3.4% | 3.1% | 0.3% |
2019 | 3.0% | 2.4% | 0.7% |
2020 | 3.2% | 2.2% | 0.9% |
平均 | 3.1% | 2.8% | 0.3% |
かなりPGとVYMの利回りは均衡していますが、配当利回り勝負はVYMの勝ちと言えるでしょう。
個別株保有基準②PGはVYMより高増配?
増配に関しては以下2つの観点で比較していきますが、PGは2つクリアしていました。
- VYMより増配率が高いか?
- VYMより増配年数が長いか?
それぞれ詳しく見てみます。
VYMより増配率が高いか?
年 | VYM | PG | VYM−PG |
2008 | 6.3% | 14.0% | -7.6% |
2009 | -19.1% | 11.0% | -30.0% |
2010 | -6.6% | 9.7% | -16.2% |
2011 | 21.6% | 9.1% | 12.6% |
2012 | 20.0% | 7.5% | 12.6% |
2013 | 9.8% | 7.1% | 2.7% |
2014 | 9.1% | 7.0% | 2.1% |
2015 | 12.6% | 3.9% | 8.7% |
2016 | 2.7% | 1.5% | 1.1% |
2017 | 8.8% | 2.5% | 6.3% |
2018 | 10.3% | 3.7% | 6.6% |
2019 | 7.3% | 4.0% | 3.3% |
2020 | 2.3% | 5.5% | -3.3% |
平均 | 6.6% | 6.6% | -0.1% |
2009年・2010年を除いてVYMの方が増配率が高いですが、PGは安定的です。
そのため増配率の平均は、誤差レベルでPGが上でした。今回は厳しめに見て、結果は引き分けとします。
厳しく評価しないと、何でもかんでも個別株へ投資してしまいますからね。
VYMより増配年数が長いか?
2020年末時点で、VYMの増配年数が10年なのに対して、PGが64年です。
増配年数はPGは圧巻の勝利です!私の人生の2倍近く増配しているなんて、さすがの配当王です。
個別株保有基準③PGはVYMより高ディフェンシブ?
さいごにディフェンシブさを比較します。金融危機が起きても、狼狽売りしないのが狙いです。
PGの方が高ディフェンシブっぽいですが、リーマンショック・コロナショック時のチャートを見て確認していきましょう。
リーマンショック時のチャート
VYM | PG | |
ピーク値 | 55.6ドル | 74.3ドル |
ボトム値 | 23.1ドル | 45.6ドル |
下落率 | −58.5% | −38.6% |
リーマンショックにおいては、PGの方が暴落に強かったです。
コロナショック時のチャート
VYM | PG | |
ピーク値 | 94.8ドル | 127.1ドル |
ボトム値 | 61.0ドル | 97.7ドル |
下落率 | −35.7% | −23.2% |
コロナショックにおいても、PGの方が暴落に強かったです。
まとめ:PGを投資対象外へ
PGとVYMとの比較が全て完了しました。まとめると以下表の通りです。
基準 | 比較項目 | 結果 |
①高配当 | VYMより利回りが高い | No |
②高増配 | VYMより増配率が高い | No |
VYMより増配年数が長い | Yes | |
③高ディフェンシブ | リーマンショック時に、VYMより下落率が低い | Yes |
コロナショック時に、VYMより下落率が低い | Yes |
3つの基準のうち、1つ(③高ディフェンシブ)のみ満たしているPGは投資対象外にします。
とても辛いですが、仕方がありません。近々、PGをVYMにスイッチングします。
以上です。関連記事も合わせてどうぞ。
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